マシュマロタッチ®のエビデンス

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マシュマロ・タッチ®のエビデンスが学会誌に掲載されました!

アイグレー合同会社副代表の看護師 見谷貴代は、マシュマロ・タッチ®のハンドマッサージによるストレス軽減効果をランダム化比較で検証実験を行い、2018年12月、日本看護技術学会誌に研究論文が掲載されました。 この論文により、両腕5分間(片腕2分30秒)のハンドマッサージを受けると、副交感神経が優位になり、ストレス軽減効果があることが明らかになりました。
看護の現場において短時間のハンドマッサージが有用である可能性を示した本論文は、看護技術学会誌に掲載され、国立研究開発法人科学技術振興機構(j-stage)でご覧いただけます。 今後は、がん、緩和ケア、認知症など各症例の患者を対象に研究を続けていく予定です。

エビデンスの重要性と論文投稿の経緯について

メッセージ

アイグレー合同会社 副代表・看護師 見谷 貴代

私たちはがん患者や高齢者に対しても安全に行うことのできるハンドマッサージ技術の確立を長年めざしてきました。
医療現場で役立てるには、「患者さんに喜ばれた」「やってみたら効果があった」という主観的なものではなく、科学的な研究によるエビデンスが必要です。(エビデンスとは、研究などにより導き出された「根拠」という意味です。)
そのエビデンスを作るため、アロマセラピーの講師だった私は、神戸大学医学部保健学科に入学、自ら研究に取組み論文発表に至りました。
エデンスを作るにあたっては、信頼度の高さにこだわって研究を行いました。専門的な話になりますが、エビデンスにはそれがどのくらい信頼に値するかというレベルがあります。私たちは、さまざまな研究方法の中で最も信頼度の高い、「ランダム化比較試験」を行いました。また、この論文は看護技術学会誌に査読付きで掲載されましたが、このような「学会誌」に掲載された論文は最も信頼度が高く、中でも「査読」といって同じ分野の専門家による評価や検証が行われたものはより信頼度が上がるのです。

本研究によりマシュマロ・タッチ®は、短時間で、しかもアロマなどの香りにも頼らずストレス軽減などさまざまな効果が認められるというエビデンスを示しました(研究結果の詳細は後述)。したがって体力のない方や化学療法中で匂いに敏感な方のケアなどにも安心してお使いいただけます。
この論文が発表された後、緩和ケアや地域包括ケアの医師、看護学、薬学の教授、内科医師や看護師など多くの方から「マシュマロ・タッチ®は手順がしっかりしていて再現性が高く、すぐに実践で使える」など高い評価を頂きました。
今後は疾患をもつ方や高齢者を対象に効果の検証を重ねていく予定です。なお今後の発展のために研究にご協力いただける方は、ご一報を頂けますと幸いです。
最後になりましたが、この論文は神戸大学医学部保健学科の基礎看護学の先生方のご指導とお力添えにより完成しました。研究に際し約400本もの先行研究を読み、妥協せずに信頼度の高い研究にこだわってこられたのも「マシュマロ・タッチ®は看護技術のタッチングにも相当するから、その効果を証明することは非常に意義がある」と常に励ましてくださった先生方のおかげです。大学卒業後も論文が完成するまで多くの時間を割いてご指導くださったことは感謝の念に堪えません。今後もがん医療やがん看護に寄与できる技術として発展していけるようにさらに精進して参りたいと思います。

研究論文概要

研究概要

論文タイトル

実践報告
短時間のハンドマッサージによる生理的・心理的効果の検証―実施時間の差異によるランダム化比較試験―

目的

一般的な実施時間の10分間とその半分の5分間でハンドマッサージを行い、短時間のハンドマッサージの生理的,心理的効果について検証し,実施時間の違いによる効果を明らかにすること。

対象

健康な成人女性 23名

方法

対象を両腕5分間と10分間のハンドマッサージをする群にランダムに分け(※1)、10分間の安静後に、各群に5分間と10分間のハンドマッサージ(※2)を実施。ハンドマッサージ前後生理的指標(脈拍、血圧、心臓自律神経の心拍変動スペクトル解析、唾液アミラーゼ)と心理的指標(疲労・ストレス。リラックス度【VAS】、気分状態【POMS】) を測定した。

※1: ランダム化比較試験とは、最も信頼度の高い研究方法の一つです。
詳しくは、「がん補完代替医療ガイドブック」の17ページをご覧ください。
※2: 諸般の事情により、本文中に「マシュマロ・タッチ®」と記載できませんでしたが、本研究で用いた手技はマシュマロ・タッチ®のハンドマッサージの技術です。

実験結果

5分間のハンドマッサージ実施前後で、生理的には脈拍と収縮期血圧の有意な低下がみられました。心理的には、VAS(※1)の身体疲労度、気分の疲労度、ストレス度の有意な低下、リラックス度が有意に上昇した。またPOMS短縮版(※2)の気分状態では,緊張−不安,抑うつ−落ち込み,怒り−敵意、疲労、混乱が有意に低下した。

※1: VAS (Visual Analog Scale)10cmの直線を記入し、左端を「全くない」右端を「とてもそうである」とし今の気分に相当するところを示してもらう評価法。
※2: POMS短縮版(Profile of mood states) 対象者の一時的な気分、感情の状態を調査する30項目からなる質問紙法。

有意差がみられた項目
実施前 実施後 p値
脈拍 71.0[63.0-78.0] 70.0[58.0-72.0] 0.003
収縮期血圧 102.0[97.0-106.0] 101.0[97.0-106.0] 0.040
VAS 身体疲労度 29.0[11.0-68.0] 11.0[6.0-39.0] 0.011
気分の疲労度 22.0[8.0-45.0] 11.0[3.0-25.0] 0.010
ストレス度 27.0[21.0-51.0] 19.0[14.0-37.0] 0.003
リラックス度 70.0[35.0-75.0] 82.0[74.0-95.0] 0.004
POMS 緊張 - 不安 7.0[3.0-8.0] 2.0[0.0-5.0] 0.005
抑うつ - 落ち込み 7.0[3.0-8.0] 1.0[0.0-2.0] 0.034
怒り - 敵意 2.0[0.0-3.0] 0.0[0.0-1.0] 0.041
疲労 7.0[4.0-8.0] 3.0[1.0-4.0] 0.007
混乱 5.0[4.0-6.0] 3.0[3.0-5.0] 0.003

Wilcoxonの符号付き順位検定、中央値[25-75パーセンタイル値] P < 0.05

マシュマロ・タッチ®の将来性

マシュマロ・タッチ®は健康な人のストレス軽減効果があることがわかりました。これからは、未病を防ぐ効果についても検証を進めていきたいと思っています。
がんは、ストレスが大きな原因の一つとされています。マシュマロ・タッチ®を健康な時から日常的に使うことで、病気を予防する手助けができたらと思っています。

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