優しく撫でることで、不安や緊張をやわらげ、安心感を与えてくれます。筋肉を揉みほぐすマッサージではなく、体の表面にある皮膚にアプローチします。
タッチングは肌に触れるだけで、不安や緊張をやわらげ、安心感を与えてくれるコミュニケーションです。
私たちは、独自に開発したマシュマロ・タッチ®(メディカル・タッチ®)の効果の実証実験を行いました。その結果は2018年日本看護技術学会誌に論文掲載されています。※研究結果の一部がこちらの図解です。
※見谷貴代ら,日本看護技術学会誌.125-130(2018)
肌に何かが触れると、皮膚の上にある感覚受容器(触覚センサー)が反応し、その刺激は脊髄を通って脳幹に届きます。脳幹は呼吸や血圧など、生命維持に深く関わる場所です。脳幹を経由して脳全体に伝わります。
多くの学術研究から、タッチングには次のような効果があることがわかっています。
・リラックス効果・副交感神経の働きを高める・不安、緊張、抑うつをやわらげる・疲労感、倦怠感を軽くする・幸せホルモン(オキシトシン、セロトニンなど)が分泌される
タッチングは、やさしく肌に触れるので、マッサージよりも体への負担が少ないのが特徴。患者さんや高齢者の方に適した技術です。病気によるストレスや認知機能が低下し、言葉によるコミュニケーションが難しい患者さんのケアに活用できます。日本は今、高齢者の5人に1人が認知症になる超高齢化社会を迎えており、また、日本人の死因第1位のがんは、2人に1人がかかると言われています。そうした患者さんにタッチングは言葉をこえたコミュニケーションとして使えます。
がんや認知症の患者さんは病気によるストレスを抱えており、そうした患者さんのための技術を、独自に開発しました。患者さんは健康な方とは、心も体も状態が違います。患者さんに寄り添う、患者さんのためのタッチング技術、それがマシュマロ・タッチとメディカル・タッチです。
マシュマロ・タッチは、高齢者や認知症の方の不安をやわらげ、安心させるタッチング技術です。コミュニケーションを目的としています。
メディカル・タッチは、患者さんの安楽を目的とした、看護師のためのタッチング技術です。根拠に基づき看護過程に則っており、臨床ですぐに実践できる技術です。
心地よいタッチの5原則「PARTS(パーツ)」
私たちは医師の監修を受け“心地よい触れ方”を徹底的に科学し、心地よいタッチの5原則「PARTS(パーツ)」を導き出しました。この5原則は、触覚センサーに心地よく触れる方法をまとめたものです。この5原則を使えば、どなたでも心地いいタッチを習得することができます。
※詳しくは講座で学べます
米国スポーツ・リハビリ専門医 N.Y.のクリニックPIVOTALとテキサス州オースティンのSeton Medical Centerでスポーツ選手や企業経営者のリハビリやトレーニングを指導。高齢者ケアや在宅医療にも力を入れおり、大手IT企業の医療コンサルティングも行なっている。
Medical Director 米国の国立病院V.A. Medical Center(米国退役軍人病院)に所属し、兵士の心的外傷後ストレス障害(PTSD)などストレス研究を行う研究医。退役軍人のメンタルヘルスの支援も行なっている。肩甲骨の位置測定の特許を日米で取得。
緩和ケア専門医 がん患者ケアを行いながら、米国の国立病院V.A. Medical Center(米国退役軍人病院)で後進の緩和ケア医の指導を行っている。患者・高齢者向けタッチング技術として、メディカル・タッチ®︎を推薦している。
Executive nurse(看護部門統括責任者) 米国の国立病院V.A. Medical Center(米国退役軍人病院)で看護部門の統括責任者として勤務する看護師。メディカル・タッチ®️の心地よさと技術力の高さに感銘を受け監修を引き受ける。
末期がんの母親を看取った経験から様々な手技療法を経験し、マシュマロ・タッチ®を開発した鍼灸師と緩和ケア病棟や介護施設で18年間のべ5,000人の患者さんに施術実績があり、エビデンスを研究した看護師です。日本にタッチングを技術として研究開発した、タッチングの第一人者です。
鍼灸師/アイグレー合同会社代表 母親をがんで亡くした経験から鍼灸師になり、患者のためのタッチング技術を開発。タッチング技術を客観的に評価する機器の研究・開発も行なっている。Dr, Tatsumiと共に肩甲骨の位置測定の特許を日米で取得。
看護師/アイグレー合同会社副代表 アロマセラピストから看護師になり、緩和ケア病棟や高齢者施設で5,000人の患者にタッチングを実践。病院や高齢者施設、製薬会社、企業などで研修や講演を実施。大学でも非常勤講師として活躍している。