大切な家族が病気になったとき、「自分に何かできることはないか?」そう思ったことはありませんか。
つらそうな家族の姿を見て、どうすればいいのかわからない……。そんなもどかしさを感じたときに、役立つのがやさしく触れる「タッチング(タッチケア)」です。
タッチングには、痛みや不安をやわらげ、安心感をもたらす 力があります。
言葉では伝えきれない 「そばにいるよ」 という気持ちを、手のぬくもりで届けることができます。
食事や運動と同じように、やさしく触れることも、大切なサポートのひとつです。
タッチングには、さまざまな効果があります。
<不安やストレスの軽減>手のぬくもりは、心を落ち着かせるホルモンを分泌し、緊張や不安をやわらげます
<安心感や信頼感を生む>やさしいタッチは、「あなたを大切に思っている」というメッセージを伝えてくれます
<眠りを助ける>心地よいタッチは、副交感神経を優位にし、深いリラックスへと導きます
<心理的な痛みの軽減>そっと触れることで、不安や孤独感がやわらぎ、つらさや痛みを和らげることにつながります
「触れること」は誰にでもできますが、ただ触れるだけでは、タッチングの本当の力は発揮されません。どんな気持ちで触れるか、どのように触れるかで、相手が感じる安心感や心地よさは大きく変わります。
力加減ひとつで、心地よさが変わります。触れるタイミングによって、安心感が深まります。触れる場所によって、リラックスの度合いが異なります。
「手を当てる」だけでなく、相手の心に寄り添う触れ方が大切です。
タッチング(タッチケア)は、がん患者さんの不安やつらさをやわらげる方法の一つです。マッサージのように力をかけず、そっと触れることで安心感やリラックスを届けます。
マシュマロ・タッチは、科学的に効果が検証されたタッチング技術です。「タッチングの5原則 PARTS」 を使うことで、誰でも適切に触れる方法が身につきます。研究では、5分間のハンドタッチで、患者さんの 不安や緊張、抑うつ感が軽減することが確認されています。触れることで心と体に安心をもたらす。それが、エビデンスに基づくマシュマロ・タッチです。
タッチング実践のためのアセスメント方法と実践の技術が学べて資格が取れる講座です。
体験レッスンでは、認知症やがんの方のケアとして注目されている「マシュマロタッチ」を90分で気軽に体験していただけます。高齢者や認知症患者さんにやさしく触れることで得られる効果や、ハンドセラピーの魅力を感じられる内容です。タッチケアを体験したい方におススメです。
がん患者や認知症、高齢者などへのケアに活用できるマシュマロ・タッチの認定資格を取得できる講座です。介護現場で安全に提供できる技術と知識を学び、円背の高齢者や皮下出血、冷えなどよくあるケースに対応法が学べます。また、現場で役立つ実践マニュアルが付いているので、学んだ技術をすぐに活用できます。
タッチングは、医療や介護の現場で取り入れられているケアのひとつです。緩和ケア病棟や介護施設では、看護師が患者さんにタッチングを行い、心と体の安らぎをサポートしています。
マシュマロ・タッチの医療職向け技術「メディカル・タッチ」 は、大学の授業や病院の研修にも採用され、専門的な技術として活用されています。
2018年 日本看護技術学会誌に論文掲載「短時間のハンドマッサージによる生理的・心理的効果の検証 ―実施時間の差異によるランダム化比較試験―」
大阪国際がんセンター乳腺内分泌外科の中山貴寛先生が監修したがん患者さんのためのタッチングの本です。ご家族でも安心してタッチングが実践できるように、イラストを使ってわかりやすく解説しています。詳しくはこちらをご覧ください。