お知らせ

9月はアルツハイマー月間です

2022/09/24

毎年、9月はアルツハイマー月間です。現在、認知症の患者は、世界中で5,500万人を超えていて、認知症の新しい症例は、3秒ごとに世界のどこかで発生していると言われています。

⁡増え続ける認知症に対する啓蒙と、世界の患者さんとそのご家族に援助と希望をもたらすことを目的に、9月のアルツハイマー月間は、様々な取り組みや行事が行われています。

そして、9月21日は「世界アルツハイマーデー」でした。

 

 

1994年、スコットランドのエジンバラで『第10回国際アルツハイマー病協会国際会議』が開催されました。会議の初日に当たるこの日を国際アルツハイマー病協会(ADI)と世界保健機関(WHO)は「世界アルツハイマーデー」と宣言しました。

活動のテーマカラーは“オレンジ色”です。9月21日は日本各地の建物やタワーなどがオレンジ色の光にライトアップされます。認知症への理解を深めて、世界の患者さんとそのご家族に援助と希望の願いを込めた光です。

大阪市では、市役所本庁舎が、こんな風にオレンジ色にライトアップされていました。

 

国際アルツハイマー病協会は、認知症は深刻な”健康問題”であり、今世紀最大の健康と社会的ケアの危機の一つであるという事実を啓蒙しています。⁡

認知症で最も一般的なのは、アルツハイマー病で、認知症患者の50〜60%が罹患しています。今年の月間テーマは「認知症を知り、アルツハイマー病を知る」です。協会の『世界アルツハイマーレポート2019』でも述べられていますが、世界の多くの人々は依然として「認知症が正常な老化である」と誤って信じています。これだけでも、世界アルツハイマー病月間は、認知症やアルツハイマー病に関する認識を変え、認知症に対する知識と理解を深めるための取り組みです。

2022年のキャンペーンは、認知症の診断後のサポートに特に焦点を合わせています。世界の介護者の50%以上が、「自分の役割に肯定的な感情を示しながらも、介護責任によって自分たちの健康が損なわれた」と回答しています。認知症は本人以外に周りでケアするご家族の健康にも影響することがわかっています。今年のキャンペーンでは、認知症の治療と支援の両方において、認知症とともに生きる人々と診断後の家族への支援の重要性を強調することを目指しています。 

国際アルツハイマー病協会のサイトでは、啓蒙のために、こんな素敵なソーシャルメディアカードも配信されています。

 

 

 

認知症は、超高齢化社会において、誰しもがなりうる病気です。自分だけでなく、ご家族や身近な方が認知症になることもあるでしょう。認知症になったからと言って、生活が急に変わるわけでもありません。認知症は、決して怖い病気ではありません。認知症について正しく理解して備えることは、認知症になっても自分らしく暮らせる世界の実現につながります。

認知症月間の9月は認知症について知ったり、認知症の方やそのご家族をどうしたらサポートできるか、皆さんもいつもより少しだけ考えてみませんか?⁡

メディカル・タッチは、今までにもたくさんの認知症の方とそのご家族をケアしてきました。触れることは、言葉を使わないコミュニケーションです。認知症の方に優しく触れて、安心や信頼を伝えます。認知症の方は言葉でのコミュニケーションが難しいことがありますが、触れることで寄り添う気持ちを伝えることが出来ます。また、認知症やそのご家族の不安な気持ちを落ち着けたり、心安らぐ時間を過ごせるようサポートしています。

認知症なっても安心して暮らせる世の中を目指して、これからも認知症の方々とご家族のケアを続けていきたいと思います。

⁡【参考サイト】

ADI=国際アルツハイマー病協会(Alzheimer’s Disease International)

1984年にロンドンに設立されました。世界100各国以上の国で認知症の啓蒙活動と世界アルツハイマー報告書を独自で作成し、各国の認知症政策に活用されています。

公益社団法人「認知症の人と家族の会」 

国際アルツハイマー病協会の加盟団体(1992年加盟)として日本国内外で活動しています。認知症に関するリーフレットの配布や認知症サポーター養成講座などの活動を行っています。