がん患者さんへのタッチングは、健康な方へのタッチングと違って、気をつけなければならないことがたくさんあります。その中で特に重要なポイントを3つ、お伝えします。
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患者さんがいやがるときはしないでください。当たり前かもしれませんが、したくないときにしてしまうと患者さんのストレスになるからです。
例えば、タッチングの途中でも、患者さんがしんどいなと感じたら、すぐに止めます。もう少しで終わるからと続けるのは、自分本位なタッチングです。患者さんの気持ちに沿ってタッチングは行いましょう。
がん患者さんは治療や抗がん剤の影響で、皮膚がもろくなっている方もおられます。かゆみや赤み、痛みなど皮膚症状がでているときにタッチングはしません。また、重いタッチだと摩擦が増えて皮膚への負担が増えます。がん患者さんへのタッチングは軽くが基本です。
ハンドマッサージなどで、指や手首を引っ張っる手技がありますが、タッチングでは行いません。タッチングはリラックスが目的だからです。関節を引っ張ると関節を守ろうとして体が緊張します。痛みがでることもあります。せっかくリラックスしてもらおうと行ったタッチングで、患者さんを緊張させてしまっては本末転倒です。指をひっぱるなど、関節に負担がかかることはしないようにしましょう。
ちょっとしたことなのですが、この3つを気をつけるだけでタッチングの気持ち良さが変わります。元気な方なら、これくらいと思うことでも、患者さんには耐えられないくらい辛いこともあります。タッチングはリラックスしていただくものです。患者さんに心地よい時間を提供できるようになりましょう。
この3つ以外にも、患者さんにしてはならない手技があります。マシュマロ・タッチ認定講座では、患者さんに負担をかけない方法や触られて気持ちいい場所、危険な手技などを教えています。
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