手作り防護服を寄付させていただきました。
少し前の話になりますが、5月12日の看護の日に、全国の皆様から寄付していただいたポリ袋防護服を大阪府看護協会にお届けすることができました。このたび、防護服を作ってお届けくださった皆さまには、厚くお礼を申し上げます。本当に有難うございました。寄付については、大阪府看護協会のホームページでも紹介していただきました。
梱包作業当日の朝にも宅急便や郵便局からたくさんの防護服が届きました。そして、ホームページから問合せをいただいたのがきっかけで知り合った、大阪の株式会社ヘッズのスタッフさんが、可愛いお客様と一緒に直接アイグレーまで防護服を届けに来てくださいました。本当に有難いです。
午前中に検品作業、そして午後からはテーブルや床など作業スペースをすべて消毒してから、防護服を1枚ずつ消毒しました。防護服は皆さん、とても丁寧に作っていただいていたのですが、すべて隙間がないかを入念にチェックさせていただきました。
そして、清潔領域を確保してから消毒と梱包作業です。
数百枚の検品と消毒、梱包作業に私たちも翌日は程よい筋肉痛になりました。皆さんから送っていただいた防護服には、医療者の方々に向けてのたくさんのメッセージが添えられていました。多くの方が「少しでも何か役に立てたら。」「何かできることがあれば。」という気持ちでいっぱいなんだ、ということがよくわかりました。
作り方が明らかに違っていたもの、臭いがあるもの、など残念ながらいくつか医療の基準に合わないものもありましたので、せっかく作っていただいて申し訳ないのですが、そちらは除外をさせていただき家庭用として使わせていただくことにしました。そして、ナイチンゲールの生誕200年にあたる5月12日に大阪府看護協会にお届けしました。大阪府看護協会の方からもお礼の電話をいただき、とても感謝しているとのお気持ちをお伝えいただきました。
防護服を必要としている現場は、コロナウィルス最前線の病棟やICUだけではありません。それ以外にも必要とされている現場はたくさんあります。また病院だけでなく訪問看護や介護の現場でも防護服は必要です。今は、「防護服自体の数が足らない」という現状があり、それぞれの現場で防護服を手作りしている状況です。元々は、家庭用としてご紹介した防護服で、私たち自身は寄付までは考えていなかったのですが、今回は、まだ私たちもお会いしたことのないたくさんの方からご連絡をいただき、「寄付を通じて役に立ちたい」というお気持ちがあることを知りました。皆さんのお気持ちに応えられることがあれば!!と思い、大阪府看護協会に連絡をさせていただいたところ、快く寄付のお話を受け入れてくださったのです。
今回の防護服は、たくさんの方にご協力をいただきました。マシュマロ・タッチ®︎の認定を取られた生徒さんたちの他にも、THE DECKの手作り防護服のオンラインセミナーに参加してくださった方、ホームページから問合せをしてくださった方など様々です。中には、子どもさんと一緒に作ってくださった方や、ご夫婦で作ってくださった方もいらっしゃいます。私たち自身、この防護服を通じて全国の方々と知り合えたことを心から嬉しく思っております。そして、皆さんの「何か役に立つことがあれば」という熱いお気持ちに、私たちは一番、心を動かされました。今回の活動を通じて、そのお気持ちに触れられたことが、かけがえのない経験となりました。
防護服の寄付は、今のところは一度限りと考えておりますが、これから予測される第二波、第三波に備えて、ご家庭の看病の際にぜひ役に立てていただけたらと思っております。
今も現場で感染症の対応をされている医療者の皆さまへには、感謝を申し上げます。そして、コロナウイルスの1日も早い収束と皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
文:見谷 貴代