お知らせ

家族が「がん」になったあなたへ。一人で抱え込まないで、今日からできること

2025/10/07 更新日:2025/10/09

家族が「がん」と告げられたとき、その衝撃は本人だけでなく、家族にも大きなものです。

私も、母が「がんです」と診断されたとき、頭が真っ白になり、医師に何を聞けばいいのかもわかりませんでした。

「なにか力になりたい」「そばにいるだけでは足りない気がする」

そんな思いを抱えた方に向けて、この記事ではご家族ができるサポートについてご紹介します。

同じ経験をした がん患者家族として、少しでもお役に立てばうれしいです。

がんになった家族に、「何かしてあげたい」という気持ちと裏腹に、何をすればいいのか。
どうしたらいいか分からなくて、無力感を抱くこともあるかもしれません。

けれど、家族だからこそできるサポートが、たくさんあります。

頑張らなくても大丈夫!
ちょっとした気遣いで十分です。

「家族のために頑張らなきゃ」と思うあまり、自分の体や心のケアが後回しにしないでください。

支える人が倒れてしまっては本末転倒です。

ときには、他の家族や外部のサポートにも頼りながら、休息をとることを忘れないでください。

普段通りの生活の中で、できることから始めましょう。

まずは、正確な情報を得る

最初に大切なのは、「正確な情報」を知ることです。

がんの種類、進行度、治療法、副作用などを、主治医や信頼できる情報源で確認しましょう。

 

参考になるサイト:

国立がん研究センター「がん情報サービス」

公益財団法人 日本対がん協会

NPO法人 キャンサーネットジャパン

 

お住まいの地域のがん相談支援センターも心強い存在です。看護師やソーシャルワーカーが相談に乗ってくれます。

また、電話やチャットでの相談も可能です。詳しくは、がん情報サービスのリンクをご覧ください。

医療チームと協力する

診察の付き添いや、通院・入院のサポートなど、家族の存在は患者さんにとって大きな安心になります。

また、医師や看護師との会話の中で、患者さんが聞きにくいことを代わりに質問するなど、橋渡しの役割を果たすこともあります。

事前に患者さんの状態や気になることをメモしておくと、医療スタッフとスムーズに話せます。

私自身も、母の診察に同行する際、メモがとても役に立ちました。

診察後に「あれも聞けばよかった」「言い忘れた」ということが、本当によくあるんです。

メモを活用しよう

日常生活をサポートする

治療によって体力が落ちたり、副作用が出たりする中で、

家事や買い物、通院の送迎といった日常のサポートは、患者さんにとって大きな助けになります。

仕事や育児で忙しいときは、介護タクシーや訪問サービスを活用したり、

お惣菜や冷凍食品などを上手に取り入れて、ご家族の負担も軽くしましょう。

薬を代わりに受け取ったり、洗濯や掃除を少し手伝うだけでも、

患者さんの心と体の負担をやわらげることができます

遠方に住んでいても、ネットスーパーで日用品を届けたり

好きなお菓子や果物をお取り寄せして送ることも、立派なサポートです。

私の母は、

「冷蔵庫に入れてあるよ」

という小さなメモを見て、笑顔になっていました。

ほんの少しの気づかいが、

患者さんにとっては大きな安心や励ましになるのです。

触れることで、患者さんに寄り添う力に

がんの治療中、患者さんは

不安、孤独、焦り、怒り、悲しみ……さまざまな感情と向き合っています。

そしてそれは、ご家族も同じです。

励ます言葉が見つからなかったり、何気ない一言で傷つけてしまったり。

もどかしい気持ちになる日もあると思います。

 

そんなときは、

言葉ではなく「触れる」という寄り添い方があります。

つらいとき、手をそっと握るだけで、「そばにいるよ」という想いが伝わります。

言葉よりも深く届く気持ちが、たしかにあるのです。

そんな寄り添い方があることを、

知っていただけたらうれしいです。

error: Content is protected !!