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触れるケアという最後の寄り添い方|がんの母を看取った経験から、最期の日まで家族にできたこと

2025/06/14

母ががんとわかったとき、私は「何かしてあげたい」と思うばかりで、どう寄り添えばいいのかわからない日々が続きました。

その中で、ふと気づいたのが

“触れること”が、心をつなぐ寄り添い方になるということでした。

今日は、その経験から感じたことをお届けします。

母のがんがわかったとき、私は何もできない無力感に押しつぶされそうでした。

痛みや不安を抱える母を前に、

「何かしてあげたい」と思っても、何をすればいいのかわからず、右往左往していました。

声をかけても、

「しんどい」「痛い」という言葉しか返ってこない日々。

私は次第に、自分も追い詰められているような気持ちになっていきました。

そばにいるけれど、何もできない…そんなときにできたこと

食事のこと、薬のこと、声かけ…いろいろやってはいたけれど、

本当に母のためになっているんだろうか」と、心の中はずっと苦しかったのです。

そんなとき、ふと自然にやっていたのが、母の背中や手を撫でること・さすることでした。

抗がん剤の副作用でつらそうにしていた母の背中を、そっと撫でたとき、母がふーっと息を吐き、眉間のシワがやわらいだんです。

生きている間にしか届けられないケアがある

それからは、母が亡くなる前日まで、私は、撫でさすることを続けました。

言葉ではなかなか伝えられなかった「私はここにいるよ」という気持ちを、触れることを通じて母に届けていた気がします。

そして、ふれるケアは、生きている間にしか届けられないケアです。

私は母を見送ったとき、そのことを深く実感しました。

触れることで、ご家族の心も救われる

これまで講座や現場で、多くのご家族と出会ってきました。

皆さんがよく口にされるのは、

「あのとき、ふれてあげてよかった」

触れることは、

患者さんだけでなく、ご家族自身の心のケアにもつながります。

私自身も、母を見送ってから、

「最期まで触れていたこと」が、今も大きな支えになっています。

あなたにも、きっとできる“触れるケア”

マシュマロ・タッチは、

押さない・揉まない・やさしくふれるケア。特別な力も、専門技術も必要ありません。

ただふれるだけではなく、

相手の心地よさ”や“安心感”を大切にした“触れ方”だからこそ、そっとふれた手が、大切な人の安心につながります

 

マシュマロ・タッチは、ご家族向けに“ふれるケア”を学べる講座をご用意しています。

後悔しない看取りのための、優しい寄り添い方として、

ぜひお役立ていただけたらと思います。

 

※スマホの方は、画面下部の「スケジュール」ボタンをタップしてください。

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