がん患者の防災:災害にあったときに必要な防災グッズと事前の準備
こんにちは、マシュマロ・タッチの前川です。
今日9月1日は「防災の日」です。
私自身、母ががんで治療を受けていたときは、
治療や介護のことで精一杯で、
防災については、ほとんど考える余裕がありませんでした。
でも今振り返ると、
「薬はどうする?」
「治療は続けられる?」
「避難先で体調が悪くなったら?」
と、災害時に困ることはたくさんあります。
がん治療中のご家族がいる場合は、
一般的な防災グッズに加えて、
「治療や薬をどうつなぐか」
という準備も大切です。
今回は、
がん患者さんがいるご家庭で
準備しておきたいものをまとめました。
まずは、
「今、どんな治療を受けているか」
を、主治医以外にも、伝えられるようにしておきましょう。
□ お薬手帳
□ 普段飲んでいる薬
□ 病名
□ 現在受けている治療
□ 薬のアレルギー
□ 病院・担当医の連絡先
抗がん剤治療を受けている場合は、
□ 抗がん剤の名前
□ 前回の治療日
□ 最近の血液検査の結果
などもあると安心です。
スマートフォンが使えない場合に備えて、紙に書いて防災バッグに入れておきましょう。
私も喘息があるので、お薬手帳と常備薬は、すぐ持ち出せる場所に置いています。
「どこにあるか、すぐわかる」ことも大切な備えのひとつです。
医療用麻薬を使用している方は
私の母も、
がんの痛みをやわらげるために
医療用麻薬を使っていました。
介護をしていると、
薬の管理だけでも気をつかいますよね。
災害時に備えて、
□ 薬は、まとめてすぐ持ち出せるようにする
□ 薬の名前と使い方を確認する
□ 紛失しないよう保管場所を決める
□ 病院や薬局の連絡先を確認する
ことも大切です。
お薬手帳は、
ほかの治療情報と一緒に
まとめておきましょう。
薬の使い方は、
自己判断で変更しないようにしてください。
感染対策と口腔ケア
治療内容や時期によっては、
感染症に注意が必要なことがあります。
避難所では、
人が多く、水も十分に使えないことがあります。
防災バッグには、
□ 不織布マスク(数日〜1週間分+予備)
□ 手指消毒剤
□ 体温計
□ 歯ブラシ
□ 普段使っている口腔ケア用品
□ 口腔保湿ジェル
□ ウェットティッシュ
なども準備しておくと安心です。
私の母も抗がん剤治療中、
口内炎がひどくなり、
歯ブラシを使うと
歯ぐきから出血することがよくありました。
避難所では、
いつもの口腔ケアが難しいこともあります。
・口内炎や出血傾向がある場合のケア
・発熱した場合の対応
・災害時の病院への連絡方法
などを、
事前に主治医や歯科医に
確認しておくと安心です。
食べやすいものを準備しておく
抗がん剤などの治療中は、
・食欲がない
・味が変わって感じる
・口内炎で食べにくい
といったこともあります。
そのため、
□ 飲み慣れた飲料水
□ 食べ慣れた保存食
□ やわらかい食品
□ 栄養補助食品
□ ゼリー飲料
など、
本人が食べやすいもの
も準備しておくと安心です。
非常食だけでなく、
普段食べているものの中から、
保存できるものを選んでおく
のもおすすめです。
水分補給と血栓対策も忘れずに
がんの種類や治療内容によっては、
血栓ができやすくなることがあります。
避難所では、
□ 長時間、同じ姿勢を続けない
□ こまめに水分をとる
□ 足首を動かす
□ できる範囲で歩く
□ 軽く体を動かす
ことを意識しましょう。
トイレを気にして、
水分を控えすぎないことも大切です。
ただし、
持病や治療上の理由で
水分摂取について指示を受けている方は、主治医の指示を優先してください。
また、
□ 片方の足が急に腫れた
□ 片方の足に痛み・赤み・熱感がある
といった症状は、
深部静脈血栓症のサインである可能性があります。
このような場合は、
早めに医療機関へ相談してください。
・突然の強い胸の痛み
・急な息切れや呼吸困難
・失神などがある場合は、
迷わず119番に連絡してください。
ストーマや医療機器を使っている方は
ストーマや在宅医療機器を使っている場合は、
普段使っているものも
防災バッグに入れておきましょう。
□ ストーマ用品
□ ガーゼなどの衛生材料
□ 医療機器の消耗品
□ 予備バッテリー・電源
□ 医療機器メーカーの連絡先
停電したときの対応も、
医療機関や機器の事業者に
事前に確認しておくと安心です
治療が受けられない場合も確認を
災害によって、
予定していた治療を、受けられなくなることもあります。
普段から、
□ 病院に行けない場合はどうするか
□ 治療日は変更できるのか
□ 薬はどうすればよいか
□ 発熱した場合はどうするか
を、主治医に確認しておきましょう。
治療や薬について迷ったときは、
自己判断せず、医療機関に相談することが大切です。
必要なときは、がん治療中であることを伝える
避難所で、
病気のことを周囲のすべての人に
伝える必要はありません。
ただし、
・薬の管理が必要
・感染症への配慮が必要
・治療中で体調に注意が必要
といった場合は、
保健師や看護師、医師などに、
必要な範囲で伝えておくと安心です。
「がん」と伝えることに抵抗がある場合は、
「現在治療中で、薬を使用しています」
「感染症に注意が必要な治療を受けています」
など、必要な情報だけを伝える方法もあります。
緊急時や医療的な判断が必要なときは、治療内容や薬の情報を医療者に伝えられるよう、
お薬手帳や治療情報を準備しておきましょう。
防災の日に、治療の「もしも」も確認を
がん患者さんがいるご家庭では、
「何を持って避難するか」だけでなく、
「治療や薬をどうつなぐか」
まで考えておくことが大切です。
□ お薬手帳を確認する
□ 病院の連絡先を書いておく
□ 薬や医療用品を確認する
□ 食べられるものを準備する
□ 災害時の治療について主治医に確認する
一度に全部そろえる必要はありません。
私自身、
母のがん介護をしていたときは、
こうした準備がまったくできていませんでした。
今振り返ると、
もしあのとき大きな災害が起きていたら、大変なことになっていたと思います。
今日の防災の日をきっかけに、
ご家族と一緒に必要な備えを、
ひとつずつ見直してみてはいかがでしょうか。
【参考文献】
国立がん研究センター
「がん患者さんのための災害への備えと対応に関する情報」
・厚生労働省
「医療用麻薬適正使用ガイダンス」
・厚生労働省
「エコノミークラス症候群の予防のために」
・国立がん研究センター東病院
「歯磨き(口腔内の清潔)」
・国立がん研究センター中央病院
「口の中の乾燥、口内炎を軽減するには」
吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。













