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2020.04.30健康まめ知識

「コロナ疲れ」「コロナうつ」を解消しよう! 原因から知る「コロナ疲れ」の対処法

Twitterで急増する「疲」の文字

 

新型コロナウィルスの感染拡大は、いまだ終息の目処がつかず、まだまだ余談を許さない状況が続いています。Twitterでも「疲」「ストレス」などの投稿が増えていることが東京大学の鳥海不二夫准教授(計算社会科学)の調査でわかりました。今年の1月は「疲」という文字を含んだツイートは1日2,000件程度だったのが、2月27日の安倍首相が全国の学校に臨時休校の要請をした日に急増、その後も3月25日の小池都知事の緊急記者会見で10,000件を超え、4月に入ってからもどんどん「疲」や「ストレス」を使ったツイートが増え続けています。

 

 

長引くかもしれない緊急事態宣言

 

3つの密を避けるため、楽しいイベントも中止になり、学校も休みになり、テレワークになり、飲み会にも行けず、大好きなカフェにも行けず、今まで家の外で行われていた活動が、突然、できなくなってしまいました。月の連休明けには普通に戻るだろうと思っていた人も多いと思います。ですが、28日に日本医師会の横倉義武会長は、「日に緊急事態宣言を一斉解除はできない」という見解を示しています。来年に繰延になった東京オリンピックも、有効なワクチンがないと開催は難しいそうです。本当にいつまで続くのでしょうか…。

 

 

 

 

 

どこを向いても、コロナばっかり

 

緊急事態宣言で不要不急の外出は控えるようになって1ヶ月、家にいてテレビをつけたら、どの番組もコロナ、コロナ、コロナのことばかりです。今の私たちは感染を予防するために、本当はやりたいことも我慢して、ひたすら耐える毎日です。そして、テレビのニュースを見て「コロナにかからないかしら?」「かかったらどうなるの?」「このままコロナが続いたら仕事は?」と先行きが見えない状態に不安を募らせています。

 

 

 

 

コロナ疲れの原因は、ずばり「不安」

 

コロナ疲れのもと、それは我慢や不安です。そして、この我慢や不安がストレスと言われるものなんです。私たちは今、我慢や不安な毎日を過ごして、めちゃくちゃストレスフルになっています。だから、しんどくても当たり前なんです。不安からストレスが、溜まってコロナ疲れになっているんです。

 

 

 

 

そもそも、ストレスって何なの?

 

では一体、ストレスってなんなのでしょう?ストレスという言葉を始めて使った人は、ハンガリー系カナダ人のハンスA.セリエという生理学者です。ストレスは、外部からの刺激(ストレッサー)によって心や体に歪みが生じた状態です。今でいうと、コロナ関連のニュースですね。

 

 

 

 

ストレスを受けて起こるストレス反応

 

ストレッサーは私たちの体が受けている全ての刺激のことを言います。例えば、暑いとか寒い、うるさい音、花粉や今、問題のコロナウィルスもストレッサーになります。さらには、仕事や人間関係も全てストレッサーなんです。これらストレッサーに対応しようと、心や体に色んな反応が出ます。この反応がストレス反応と言われて、先ほど書いたイライラや、元気が出ないといった不調が出てきます。

 

 

 

 

 

ストレスと深い関係にある自律神経

 

何でストレスがかかるとイライラするのでしょうか?ストレスと一番関係があるのが自律神経です。よく自律神経失調症という言葉を耳にすると思います。ストレスがかかると、私たちの体はストレスを跳ね返そうとします。スマホやテレビでコロナのニュースを見て、不安になったり、落ち込んだりした毎日を過ごしていると、脳の扁桃体というところが「ストレスだ!」と認識します。そして「ストレスと闘え!」と脳の中の視床下部や下垂体というところにメッセージを送ります。すると、ストレスに対抗するための武器として、ストレスホルモンのアドレナリンや糖質コルチコイドが出てきます。

 

 

 

 

アドレナリンが出ると、自律神経の中でも交感神経という体を興奮させる神経が高くなります。交感神経は体を活動的にしたり、緊張状態にあるときに働いています。車で言えば、アクセルの役割の神経なんです。

それとは逆にブレーキの役割をしているのが副交感神経です。休憩しているときやリラックスするときに働きます。この2つの神経がバランスよく働いていると体が良い調子で動いてくれます。ところが、大きなショックを受けたり、小さくてもストレスが長く続くと、この自律神経のバランスが乱れてしまうんです。

 

 

 

 

自律神経のバランスが崩れると…

 

自律神経のバランスが崩れるとどうなるのでしょう?ストレスに負けないように闘うために、脳はストレスホルモンを出します。アドレナリンが出て交感神経が高まった私たちの体は、まさに戦闘モードです。心臓がドキドキして脈が速くなり、血圧も上がります。さらには胃腸の働きも悪くなって、筋肉も緊張します。そうすると、頭痛や肩こり、イライラや便秘などのプチ不調が出てきます。

そして、もう一つのストレスホルモンである糖質コルチコイドが出ると、上がってくるのが血糖値です。なので、ストレスが長く続くと血糖値が下がらなくなるので、要注意です。さらにはお酒やタバコの量も増えることがあります。ストレスが溜まると免疫が下がるともいわれていますから、気をつけたいですね。

 

 

 

 

 

コロナ疲れの対処法

 

溜まったストレスを解消しましょう!といっても、今までストレス解消のためにやっていたカラオケに飲み会は、3密で全部できなくなってしまいました。では、他にどんな解消法をすれば、コロナ疲れとさよならできるのでしょうか??それは、副交感神経をアップする時間をもつことがコツになります。ストレスで上がってしまった交感神経を下げて副交感神経を上げる、車がアクセルを踏んだ状態からブレーキに切り替える時間を持つことです。それでは、今から対処法をいくつかご紹介しますね。

 

 

<ランニング>

 

ランニングをすると、脳からセロトニンβエンドルフィンというホルモンが出るといわれています(*1)(*2)。セロトニンは気持ちを穏やかにしてくれます。βエンドルフィンは、ランナーズハイの状態をもたらしてくれて、幸せ気分や爽快感が得られます。ただし、速く走ろうとか長時間走ろうと思うと、それだけでストレスに感じてしまいます。自分のペースで無理せず、楽しく続けられるようにしましょう。

それから、今、大切なのは距離です。ランニングの場合、ソーシャルディスタンスでは飛沫感染は防げません。オランダの研究では、自転車やジョギングの時は、10mから20mの間隔が必要とすすめています(*3)。他のランナーと十分な距離をとりましょう!

 

 

 

<おうちヨガ>

 

ヨガのいいところは、呼吸法です。ヨガで呼吸が深くなると副交感神経がアップします。もう1つの効果は、瞑想法、マインドフルネスの効果です。日本マインドフルネス学会では、マインドフルネスを“今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること” と定義しています。ストレス軽減効果やリラックス効果の他にも疲労回復、集中力や創造力がアップするなどの効果の研究もされているようです。

海外では、瞑想で脳のストレスが減ったり(*4)、瞑想やヨガなどの運動を定期的に行なう人は、慢性的なストレスを引き起こす炎症反応が低下し、病気のリスクが低くなるというような研究もありました(*5)。

 

 

 

 

<ストレッチ>

 

ストレスを感じると、体は緊張して硬くなります。筋肉も固まり、呼吸も浅くなります。ストレッチは、ゆっくりと深い呼吸をしながら、凝り固まった筋肉を伸ばして柔軟にします。そうすることで、副交感神経がアップしてリラックスできます。ストレス解消のためにも全身をいっぺんに伸ばそうとするのではなく、体の一部を少しずつ、時間をかけて伸ばしていきましょう。ストレッチ中は、呼吸も止めないでくださいね。

 

 

 

 

 

 

<呼吸>

 

実は、呼吸が一番、手っ取り早く副交感神経を上げる方法です。マシュマロ・タッチ®︎にもオリジナルの呼吸法があるんですよ!東邦大学医学部の研究では、1分間に3〜4回のペースで呼吸をしたところ、脳がリラックスしてα波が増えたそうです(*6)。呼吸をする時は、できるだけゆっくり息を吸って、20秒くらいかけてゆっくり吐きます。空気を体の中から全部出しきるイメージでやってみましょう。

 

 

 

 

<タッチング>

 

マシュマロ・タッチ®︎はタッチング技術です。タッチングは、触覚を利用したリラックス法なので、こちらもストレス解消にはオススメ。筋肉を揉みほぐすマッサージとは違って、皮膚の上にある感覚受容器を刺激して脳からリラックスを促します。心地いい刺激がリラックスをもたらします。私の研究で、両腕へ5分間のマシュマロ・タッチ®︎でリラックス効果や不安や抑うつ、怒りを軽減する効果が証明されました(*7)。その他にも人に触れたり、触ってもらうとハッピーホルモンのオキシトシンが出て、幸せな気分になったり、人との信頼関係を築くといわれています。家で独りだから触れられない時でも大丈夫です!オキシトシンが出る方法がありますよ。(詳しくは、こちらのブログをご覧ください。)

 

 

 

 

 

 

 

<アロマの香りを嗅ぐ>

 

アロマテラピーは五感の中でも嗅覚を使ったリラックス法です。ここで大切なのは、好きな匂いを嗅ぐということです。好きな匂いだったら何もでOK。コーヒーの匂いでも好きな香水でもOKです。逆に「ラベンダーはリラックス効果がある」といわれていますが、ラベンダーの香りが苦手な人は嗅がないでください。嫌いだとストレスになるので、リラックスできません。「好きだなー」という香りを使いましょう。

 

 

<お風呂>

 

お風呂につかる時は温度が大事です。お風呂の入り方で自律神経のバランスも整えられます。夜は38〜40℃のお風呂にしっかりつかると副交感神経がアップします。朝は41℃ぐらいの熱めのお湯でシャワーを浴びると交感神経がアップします。

 

 

 

 

 

<早寝早起き>

 

早寝早起きがどうしてストレス解消にいいのでしょう?それは、自律神経のバランスを整えてくれるからです。これにもホルモンが関わっています。特に、メラトニンとセロトニンです。メラトニンは眠気をもたらすホルモンで、夜、暗くならないと出ません。夜更かししてスマホしてるとメラトニンが出てくれません。セロトニンは朝の光を浴びるとたくさん分泌されます。心を穏やかにするホルモンで、副交感神経から交感神経に切り替えて活動的にしてくれます。セロトニンがしっかり出ていないとメラトニンも足らなくなって寝つきが悪くなってしまいます。

 

 

 

 

 

<規則正しく、健康的な食事をとる>

 

食事でとる栄養や時間も全て自律神経のバランスに関わっています。生活のリズムを整えることで、セロトニンや成長ホルモンなどの私たちの体のメンテナンス、そして心の健康に大切なホルモンの分泌も整います。テレワークや休校だと、どうしても夜更かしや朝寝をしがちですが、毎日のスケジュールを立てて、規則正しい生活を送りましょう。

 

 

 

 

<好きなことをする>

 

料理、読書、映画、ガーデニング、DIYなど、今だからできることがきっとあると思います。インスタ映えするハーバリウムキットが売れているとテレビのニュースでも見ましたが、今こそ、お家にいて好きなことにチャレンジするチャンスです。好きなこと、楽しいことをすると、副交感神経がアップします!!

 

 

 

 

 

<コミュニケーションをとる>

 

孤独もコロナ疲れの原因の一つです。友達や会社の人とラインやメールで連絡するのもいいですが、思い切ってオンラインでコミュニケーションしてみるのはいかがでしょう?オンライン飲み会なんかも流行っていますが、私も最近、オンラインを楽しんでいます。お家だから…と普段着のままノーメイクで参加するのでなく、メイクしてお洒落してみると気分も盛り上がります。また、普段は会えない遠くの友達の顔を見ながら話ができて、オンラインってすごいなーと思います。

 

 

 

<コロナのニュースをお休みする>

 

最後に、大切なこと。コロナのニュースをお休みする時間を作りましょう。コロナニュースをみるのは、日1回とか、1日30分だけにするとか、ルールを決めて、コロナ休みをとりましょう。テレビを見る時間はリラックスのための時間に変えて、自律神経をニュートラルな状態に戻し、交感神経と副交感神経のバランスを取り戻しましょう。

 

今さえ我慢すれば、私たちはコロナ疲れから解消されます!!上手にコロナストレスを解消して、あと少しを乗り切りましょう!

 

 

*参考サイト

・「疲」「ストレス」「鬱」つぶやき急増…コロナ疲れ鮮明に 読売新聞オンライン

厚生労働省eヘルスネット

・こころの耳 はたらく人のメンタルヘルス・ポータルサイト 厚生労働省

・新型コロナウィルスの3つの顔をしろう 〜負のスパイラルを断ち切るために〜 日本赤十字社

・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)特設関連ページ 公益社団法人日本心理学会

・新型コロナウイルスによる不安やストレスなどの心の問題に対処するために 一般社団法人日本産業カウンセラー学会

・おうちの中でもできる心と身体の健康を維持するためのあかさたな 日本ストレスマネジメント学会

・日本マインドフルネス学会

・そうだ、やっぱり早寝早起き 東京都医師会

 

 

*参考文献

*1 北一郎, 大塚友実, 西島壮 :特集 うつ・不安にかかわる脳内神経活動と運動による抗うつ・抗不安効果.スポーツ心理学研究 2010年 第37巻 第 2 号 133-140頁

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspopsy/37/2/37_2010-073/_pdf/-char/ja

 

*2 MK McGovern : report on the effects of exercise on the brain(2015).

https://serendipstudio.org/bb/neuro/neuro05/web2/mmcgovern.html

 

*3 Blocken B, Malizia F, van Druenen T, Marchal T. Towards aerodynamically equivalent COVID-19 1.5 m social distancing for walking and running.

http://www.urbanphysics.net/Social%20Distancing%20v20_White_Paper.pdf

 

*4 Britta K. Hölzel et al. : Mindfulness practice leads to increases in regional brain gray matter density Psychiatry Res. 2011 Jan 30; 191(1): 36–43(2011).

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3004979/

 

*5 Buric, I.; Farias, M.; Jong, J.; Mee, C.; Brazil, I.A. :What Is the Molecular Signature of Mind-Body Interventions? A Systematic Review of Gene Expression Changes Induced by Meditation and Related Practices. Front. Immunol. 8, 670(2017).

 

*6 Fumoto M, Suzuki I S, Seki Y, Mohri Y, and Arita H : Appearance of high-frequency alpha band with disappearance of low-frequency alpha band in EEG is produced during voluntary abdominal breathing in an eyes-closed condition, Neuroscience Research, 50(3), pp.307-317 (2004).

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15488294

 

*7 見谷貴代,小宮菜摘,築田誠,細名水生.短時間のハンドマッサージによる生理的・心理的効果の検証―実施時間の差異によるランダム化比較試験―.日本看護技術学会誌.2018, vol.
17, p. 125–130.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnas/17/0/17_125/_article/-char/ja/

 

 

 

文:見谷 貴代

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