お知らせ

ポリ袋で作る15分でできる使い捨て防護服 Amazon やスーパーで買えるゴミ袋で手作りしよう!

2020/04/16

この防護服の作り方をご覧になる前にご一読をお願いいたします。
追記:2020年05月07日

ブログに家庭用の手作り防護服の作り方をご紹介させていただいて以来、全国の方から「何か力になれることがあれば」とお問合せをいただいております。

医療従事者を助けたい!」と熱いお志のある方から連絡をいただき、ありがたいことだと思っております。 関西テレビで私どもの手作り防護服を紹介いただきましたが、放映時間の関係で、お伝えできなかった部分を追記させていただきました。

私どもは、家庭内感染の予防にこの防護服の作り方を公開しております。緊急事態宣言が延長し、これからは家庭内での感染予防が必要になると考え、公開いたしました。本来、医療現場での使用を目的でご紹介したものではございません。ブログをご覧になった雲雀丘学園さまからご連絡をいただいた際にも、家庭用であることをお伝えいたしました。雲雀丘学園さまは、学校医に「医療用で問題ない」と確認をされてから、宝塚医師会を通じて寄付をされております。

弊社が行う寄付は、ブログをご覧いただいた企業様や学校関係者の方から「防護服を作って寄付したいが、どこにしたらよいかわからない」との問合せが相次いだのがきっかけでした。 弊社の副代表の看護師の見谷が日本看護協会に連絡を取り、協会が取りまとめて寄付を受け付け、ご希望の医療機関に配布していただけることになりました。 関西の看護協会の方には「防護服やマスクを使い回していただいている施設もあるので、とても喜んでいただけると思う」とおっしゃっていただいております。 

作成した防護服は、看護師が不備がないかなどの検品を行い、消毒後に看護協会に届けます。事前に医療従事者に確認の上で寄付させていただいております。また、配布された防護服の使用については、現場の医療従事者のご判断に委ねております。医療従事者からの作り方のお問合せには、弊社から詳しい資料をお送りしております。お送りした資料をもとに病院のスタッフが各自で作成されておられます。弊社から直接、病院に寄付することはございません

こうした事情をブログなどでお伝えしておらず、申し訳ございませんでした。 

また、作成には手洗い、マスク着用、清潔なスペースで作っていただく、着脱も感染しないように行っていただくなども重要です。このブログからダウンロードしていただける作り方のPDFには、注意事項や脱ぎ方も記載されております。感染予防に重要な防護服の脱ぎ方は、こちらのブログやYouTubeの動画でもご紹介しております

医療従事者の一番助けになるのは、自分が感染しないことです。 医療従事者を助ける方法は防護服だけではございません。 医療従事者の負担を減らしたい、その最初の一歩として、家庭内感染を防ぐ目的で作り方を公開いたしました。

この度のことで、皆さまにはその意図を十分にお伝えできなくて、申し訳なく思っております。 どうか、ご理解のほどお願い申し上げます。

不足している防護服

緊急事態宣言が発令され、医療現場でマスクや消毒液、防護服など医療物資が不足しています。家族が発熱していても、すぐには病院に行けません。家族間の感染リスクを下げるのに、スーパーや100均で手に入るゴミ袋やポリ袋を使った簡単な防護服の作り方をお伝えします。少しでも感染リスクが減るように、ご家庭では手作りの防護服で、医療用防護服はできるだけ医療現場に回せるようにしませんか。(使い方はこちら

※作り方をまとめたPDFを追記にアップしました。作り方を印刷したい方は追記からPDFをダウンロードしていただけます。
※youtubeに作り方の動画をアップしました。こちらもご参考にしていただければと思います。

この簡易版の防護服は、マシュマロ・タッチ®︎の監修医師の元軍医の辰己先生が、アメリカ同時多発テロのときに、Biochemical Warfare(細菌戦)で、物資の補給が完全に途絶えた状況での医療現場の対応のシミュレーションで学ばれた方法を、家庭で手に入る物で再現しました。当時のアメリカは炭疽菌によるテロが懸念されていたので、こうしたシミュレーションを受けられたそうです。弊社のもう一人の監修医師のDr.Jasonは今、ニューヨークにいます。ニューヨークでは防護服の不足から看護師がゴミ袋の防護服を着ているところも出ています。2020-04-30

発熱後の4日間の家庭内の感染リスク

厚生労働省は次のような症状があれば、帰国者・接触者相談センターに相談するようにHPに載せています。

〇次の症状がある方は(1)(2)を目安に「帰国者・接触者相談センター」にご相談ください。 (1)風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続いている (解熱剤を飲み続けなければならないときを含みます) (2)強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある ※ 高齢者や基礎疾患等のある方は、上の状態が2日程度続く場合 センターでご相談の結果、新型コロナウイルス感染の疑いのある場合には、専門の「帰国者・接触者外来」をご紹介しています。マスクを着用し、公共交通機関の利用を避けて受診してください。

これに従うと新型コロナウィルスの疑いがある発熱でも、4日間は自宅待機になってしまいます。4日間も熱で寝込んでいる家族を看病したら、看病している人も感染してしまう可能性があります。看病している人が病気に感染しないことが、家族を守ることにもつながるんです。厚生労働省は令和2年4月2日に「新型コロナウイルス感染症患者が自宅療養を行う場合の患者への フォローアップ及び自宅療養時の感染管理対策について」の中の自宅療養の感染管理対策で、看病する人がプラスティックエプロンやガウンを使用するように述べています。

<同居者の感染管理> ・患者のケアは特定の人が担当する。基礎疾患がない健康な人が望ましい。 ・患者とケア担当者が接触する際には、どちらもサージカルマスク等を着用する。 ・口腔内、気道のケアの際、体液・汚物に触れる際、清掃・洗濯の際はサージカルマスク等、手袋、プラスティックエプロンやガウン(身体を覆うことができ、破棄できる物で代替可:例 カッパ等)を使用する。 ・マスクの外側の面、眼や口などに手で触れないよう注意する。 ・患者や汚物との接触後、清掃・洗濯の後は石鹸と流水で手を洗う。
 

でも、ご家庭に使い捨てのエプロンやガウン、雨がっぱなんて普通はないですよね。厚生労働省が雨がっぱでも消毒して使うのではなく、使い捨てを勧めています。おそらく新型コロナウィルスの生存期間が長いからだと思われます。

《追記》※2020年4月23日に加藤勝信厚生労働相は、軽症者はホテルなど宿泊施設での療養を基本とする方針を打ち出しました。これはPCR検査で陽性の患者で症状が軽い方になります。

新型コロナウィルスの生存期間

アメリカ国立衛生研究所によれば、新型コロナウィルスはエアロゾルで3時間、銅の上では4時間、段ボールで24時間、プラスチックやステンレスでは2~3日生存する、と言われています。

高熱や咳き込む家族に食事を持っていく、着替えを手伝うなどで、家庭内での感染のリスクはとても高くなると思われます。なので、少しでも感染リスクを減らすために、この記事を作成しました。

使い捨て防護服の作り方

用意する物

使い捨ての簡易版の防護服は、台所にあるもので用意できます。不要不急の外出は控えて、ご家庭にあるもので作成しました。弊社は事務所にあった自治体指定のゴミ袋を使って作りました。なので完成品に文字が入っています。😅 
ゴミ袋はご自分の体にあったものをご用意ください。背の高い方は、大きめのゴミ袋をもう1枚ご用意ください。

簡易防護服の材料1枚分(Mサイズの成人男性が入る大きさです)

・ゴミ袋大(45リットル 0.03mm×65cm×80cm):2枚

・ゴミ袋中(30リットル 0.03mm×50cm×70cm):1枚

・ビニール袋(手が入る大きさ):2枚 ・粘着テープ:1個

・セロテープ:1個 ・ハサミ(カッターでもOK):1丁

※ゴミ袋はご自分の体が入るものをご用意ください。

作り方

①身頃を作る
最初に身頃(ボディ部分)を作ります。45ℓのゴミ袋大1枚の底の部分に襟ぐり、側面に袖ぐりをカットします。30ℓのゴミ袋中1枚を縦半分に切ります。半分に切った30ℓのゴミ袋中の底の部分に手が出るところ15cm切って作ります。手が出るところは、必ずビニール袋の幅より小さくしてください。

②袖を作る
縦半分に切った30ℓのゴミ袋の横をガムテープで止めて袋状にします。このとき手が出るのと反対側はのり代を3cm残してください。

③身頃と袖をつなげる
袖と身頃をつなげます。身頃の袖ぐりに先ほど残しておいたのり代を重ねます。ガムテープで一周するように止めます。一周するのが難しい場合は、表裏で止めた後に肩のところに重ねてガムテープを隙間が開かないように止めます。脇下も少し隙間があるのでガムテープで止めます。

④下半分を作る
残っているもう1枚の45ℓのゴミ袋を広げて、底の部分を切ります。切ったものを先ほど作った上半身にガムテープでつなげます。

⑤後ろ身頃を切る
後ろ身頃を上下をつなげたガムテープの下まで切ります。切ったところをセロテープで3ヶ所、止めます。セロテープはしっかり止める必要はありません。脱ぐ時に簡単に千切れるようにしたいので、3ヶ所止めれば十分です。

⑥ポリ袋防護服の完成!

※変更前は裏返していましたが、保管を考えて裏返さないことにしました。 手の部分だけが裏がります。着用はそのまま、被ってご使用ください。

おまけ

身長159cmの看護師の見谷さんをモデルに着てもらいました。男性用のサイズなので少し大きめになっています。首のところは後ろのセロテープの位置を付け替えれば、もっと詰めることができます。裾が長すぎる場合は切ってください。私は身長155cmなので切らないと御引き摺りになりそうです😅

ここが重要!

必ず隙間がないように粘着テープをしっかり止めてください。 なお、この簡易版の防護服はウィルスを完全に防ぐ効果はありません。家庭用としての使用を想定しております。 防護服は脱ぎ方に工夫がいります。普通の服を脱ぐようにしてしまうと、感染予防にならないのでお気をつけください。

《追記》
・2020年4月19日 この防護服の着脱方法をアップしました。

・2020年4月23日 写真では分かりにくいという方もおられたので、使い捨てポリ袋防護服の作り方をPDFで作りました。作り方をまとめたものをダウンロードしていただけます。ダウンロードはこちら
・2020年4月23日 医療関係者の方でポリ袋防護服の作り方PDFをご希望の方は、アイグレー事務局のメールアドレスにお問合せください。また、作成したものの寄付をお考えの方は、いくつか注意事項がございますので、アイグレー事務局までご連絡ください。
・2020年4月24日写真をイラストし、もっと簡単な作り方に内容を変更しました。医療関係者の方には、医療用手袋を使用するタイプの作り方も入ったPDFをお送りしております。
・2020年4月26日 畳んで保管しやすいように手の部分の作り方を変更しました。
・2020年4月27日 学校法人雲雀丘学園からご依頼があり、防護服の作り方をお伝えいたしました。社会貢献として学園全体でこの防護服作りに参加し、作成してものを医療関係者に寄付することお考えだそうです。学校の校医さん(宝塚医師会)も、医療現場での使用について問題のないと評価していただいております。雲雀丘学園のように、社会貢献をお考えの場合は、こちらのアイグレー 事務局のメールアドレスまでお問合せください。
・2020年5月6日 袖のところが分かりにくいとご指摘がございましたので、ダウンロード資料を修正版に変更しました。

 
 

《参考》
新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について」(令和2年4月9日版)
新型コロナウイルス感染症患者が自宅療養を行う場合の患者への フォローアップ及び自宅療養時の感染管理対策について」厚生労働省(令和2年4月2日)
New coronavirus stable for hours on surfaces  National Institutes of Health
【図解】知っておきたい新型コロナの基礎知識まとめ」ナショナルジオグラフィック日本版
新型コロナウイルス情報 企業と個人に求められる対策 Q&A版
日本渡航医学会 産業保健委員会 日本産業衛生学会 海外勤務健康管理研究会

文:前川知子