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もしも、家族が新型コロナに感染したら、自宅療養の過ごし方の8つのポイント!

2020/04/19 更新日:2021/12/31

4日間の自宅療養の過ごし方

新型コロナウイルスの感染者が1万人を超え、家族間の感染も増えています。この記事ではご家族に感染の疑いがあり、自宅療養をされている方に、感染リスクを下げるご自宅での過ごし方をお伝えします。ポリ袋防護服の使い方(作り方はこちら、使い方はこちら)をご覧になる前に、こちらを一読されるのをお勧めします。。防護服は感染予防の一部でしかありませ。まずは、家族が感染の疑いがある症状が出た場合の対処法をご覧ください!

《追記》4月23日に加藤勝信厚生労働相が新型コロナウイルスの軽症者はホテルなどでの宿泊療養を優先させる方針を述べました。感染したと診断されたら自宅でなく、ホテルなどで宿泊しながら治すことになります。でも、感染したと診断されるまでは、自宅なんですよね…。

《追記:2020年6月26日》次のような症状がある方は、我慢せずに各都道府県の相談窓口にご相談ください。息苦しさ(呼吸困難)、強いだるさ(倦怠感)、高熱等の強い症状のいずれかがある方、軽いけれど咳や発熱など風邪の症状が4日以上続いている方、高齢者、基礎疾患(糖尿病、心不全、呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患など))がある方、透析を受けている方、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている方。

厚生労働省の見解は軽症者は自宅療養

厚生労働省は令和2年4月2日に各都道府県や保健所設置市、特別区の衛生主管部(局)に次のような通達を出しています。

▶︎自宅療養

・入院病床の状況及び宿泊施設の受入可能人数の状況を踏まえ、必要な場合には、軽症者等が外出しないことを前提に、自宅での安静・療養を行う(以下「自宅療養」という。)。その際、軽症者等が、適切に健康・感染管理を行うことができるよう、「新型コロナウイルス感染症患者が自宅療養を行う場合の患者へのフォローアップ及び自宅療養時の感染管理対策について」(令和2年4月2日付け事務連絡)を参考とすること。

これによると、軽症者は自宅で過ごす、患者さんと生活空間を分ける、患者さんがトイレを使用したら、その都度、次亜塩素酸ナトリウムやアルコールで消毒する、同時に換気も十分に行うよう述べています。また、高齢のご家族を近所の親戚のところに避難してもらう場合は、必ず保健所や発熱外来などに移動や移動後の健康状態などの指示を受けてください。症状が出ていなくても同居家族は濃厚接触者に当たるからです。それでは厚生労働省が勧める8つのポイントに沿って、具体的に、どうすればいいのかみてみましょう。

① もしも、家族が熱や咳の症状が出たら部屋を分ける

ご家族が37.5℃以上の熱がある、咳が止まらない、倦怠感があるなどの症状が出たら、最初に患者さんが過ごすお部屋を決めてください。できれば個室がいいのですが、無理な場合は2m以上の距離を保つ、仕切りやカーテンなどで部屋を区切ります。シーツを天井に押しピンなどで止めて仕切っても良いと思います。また、患者さんがトイレや洗面所に行くために家族の共有部分を歩かなくてもいいように、トイレに近い場所も良いと思います。そして患者さんはできるだけ部屋からでないようにしてください。

② お世話をする人を決める

基本的に健康な方がお世話を担当します。心臓が悪い方、喘息など気管支や肺にご病気をお持ちの方、糖尿病の方、お薬やご病気で免疫が低下している方、がん患者の方、妊婦さん、ご高齢の方などは、避けてください。これらの方々は重症化する確率が高いと言われています。ご自分の身を守ることがご家族の身を守ることにつながります。一人暮らしでお世話をする人がいない場合は、発熱外来などに問い合わせてご相談してみてください。

③ マスクやエプロンで防護する

ポリ袋で作る15分でできる使い捨て防護服」でも述べましたが、厚生労働省は「新型コロナウイルス感染症患者が自宅療養を行う場合の患者へのフォローアップ及び自宅療養時の感染管理対策について」の中で、お世話をする人がマスクや手袋、プラスティックのエプロンやガウン、雨がっぱなど身体を覆うことができ、破棄できる物を着用するように述べています。できれば全身を覆った方が良いので、手袋付きのゴミ袋防護服とマスクの他に使い捨てのシャワーキャップやバンダナなどで、髪の毛がでないように頭を覆うと良いと思います。

使用したマスクや防護服、シャワーキャップなどは、患者さんのお部屋から持ち出さないで、捨てるようにします。布マスクやバンダナなど洗えるものは、すぐに洗ってください。布マスクの洗い方は経済産業省がYouTubeで動画を公開しています。

④ 手洗いは徹底的にする!

お世話をする人はもちろん、同居している他のご家族も手洗いは徹底してください。患者さんや患者さんの周りにあるものを触れたら、他の場所を触れる前に手洗いします。トイレや洗面所など患者さんと共有する部分を使ったら、必ず手洗いをしてください。ご飯の前の手洗いも必ず行います。お子さんのいるご家庭では、おやつの前も手洗いするようにしましょう。(正しい手洗い方法はこちら

⑤ 換気はこまめに!

患者さんがいるお部屋だけでなく、他の部屋も定期的に換気します。トイレは換気扇を付けっぱなしにしても良いと思います。熱がある患者さんには辛いと思いますが、感染予防のためにできるだけ換気するようにしてください。換気するときは、2方向の窓を開けて風が通り抜けるようにします。換気量は、部屋の大きさや風がある無しでも変わるので、何分と言えないのですが、早く換気したいなら扇風機などを使って風を起こす方法もあります。

⑥ 家族の手がつくところは、すべて消毒する

新型コロナウィルスは、潜伏期間も長く、感染しても症状が出ない方もおられます。患者さんが触れるところだけでなく、ご家族の手が触れる場所はすべて消毒するようにしましょう。トイレ本体や水を流すレバー、洗面所など患者さんが使うところは、家庭用洗剤で洗ってからこまめに消毒します。また、ドアノブやドアの側の手をつきやすい壁、照明器具のスイッチ、エアコンやテレビのリモコン、階段の手すり、お子さんも開ける冷蔵庫の取手、食事をするテーブルや椅子など、とにかく手が触れるところは基本的に消毒します。ものすごく面倒だと思いますが、主成分が次亜塩素酸ナトリウムである家庭用塩素系漂白剤を、濃度が0.05%(製品の濃度が6%の場合、水3Lに液を25㎖)に調整して拭いてください。拭いたら、さらに水拭きします。

⑦ 汚れたリネンや衣類は洗濯する

患者さんの咳や鼻水でシーツや枕カバー、パジャマなどは汚染されています。ビニール袋を用意して、それに患者さんの洗濯物を詰めて洗濯機まで持っていきます。体液や便がついている場合は、バケツに入れて80°Cで10分以上の熱湯消毒をしてから洗濯を行うと良いでしょう。これは熱に強い素材の場合だけです。色落ちが気にならないなら、次亜塩素酸ナトリウムが入った家庭用塩素系漂白剤に漬け込んでから洗う方法もあります。

⑧ ゴミは密閉して捨てる

患者さんが使ったティッシュなどのゴミは、ビニール袋などに入れて部屋から持ち出します。ゴミ箱は蓋付きのモノにゴミ袋を重ねて、ゴミを入れたら口を縛っておきましょう。持ち出した後は手洗いは絶対にしてくださいね

厚生労働省が勧める8つのポイント

厚生労働省が出している「ご家族に新型コロナウィルス感染が疑われる場合 家庭内でご注意いただきたいこと~8つのポイント~」です。これを参考にして、自宅療養していただければと思います。

上記の8つのポイントを踏まえて、ポリ袋防護服を使用してください。使い捨てのポリ袋防護服の使い方をアップしました。

《追記》「第二波に備えて、今、私たちにできる5つのこと」をアップしました。2020年7月7日